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マンションの寿命の目安は40年といわれます。

マンションの寿命

平均寿命は46年?

マンションの寿命 写真

実際にはマンションの耐用年数を考える時に、造り方の異なるマンションが
全部同じ寿命と考えるには無理があります。
国土交通省が2002年に作成した報告書によると、マンションの平均寿命は 46年、建て替え物件の着工時期は築後37年となっていますが、 この平均寿命は取り壊されたマンションも含まれています。
築30年で取り壊されるマンションもありますので、実際の寿命よりも
短い年数となっているのです。
実際には同じ鉄筋コンクリートでできているマンションでも、耐用年数
の短いものと長いものがあります。
その耐用年数を決める要素、建物の寿命を決める要素は建物本体の 劣化のしにくさだけでなく、地震などの外的要因に対する強度、
設備配管類の維持管理のしやすさや入居後の適切なメンテナンス などがあります。
同じように建設されたマンションでもその後のメンテナンスによって、 何年人が住める状態を保つことができるか違ってくるのです。



築40年で壊される理由

構造躯体はまだ使えるマンションでも取り壊されてしまうこともあります。
マンションの平均寿命である46年を待たずに取り壊される理由の多くが、 設備配管が取り換えられない構造になっていたことが原因とされています。
排水管など設備配管類の寿命はコンクリートよりも短く25年〜30年 なのですが、昔に建築されたマンションにはこの設備配管類をコンクリート に埋め込んでしまった物件が多いのです。
コンクリートに埋まっていると配管類を取り換えることが出来ないので、 配管類の寿命が建物の寿命となってしまうのです。
マンションの耐用年数を長くするためには、設備配管類をコンクリート埋設 しないことが最低限の条件となるのです。
設備配管類の不具合はそこに住む人の生活にも大きな影響を与えるため、 普段の清掃や点検も欠かすことが出来ません。
そういう意味でも点検や清掃がしやすいよう、パイプスペースの適切な位置に 点検口があることなど、設備配管類の維持管理がしやすい造りになっている ことは、マンションを大切にして寿命を延ばすためにとても重要なことです。


マンション本体

耐用年数の長いマンションは、建物本体も劣化しにくい造りになっています。
当然鉄筋を守るコンクリートのかぶり厚さが厚ければ厚いほど、 そのマンションの耐用年数は延びます。
鉄筋コンクリート造の建物の寿命を長くするためには、鉄筋コンクリートの 中性化対策がしっかり施され、強度の高いコンクリートが使用されているか もポイントになるのです。
中性化を防ぐひとつの方法が、鉄筋を包むコンクリートの厚さ、 かぶり厚さを厚くすることです。
また建物を包む外装材の種類によっても耐用年数に差が出てきます。
コンクリート強度を左右するのはコンクリートに混ぜる水の割合、 水セメント比です。
この中性化対策とコンクリート強度のバランスを考慮して建てられた マンションであれば、耐用年数にも期待ができるでしょう。
逆にこの部分がしっかりしていないマンションは建物が傷みやすく、 短い寿命となる可能性も高くなります。



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